精神のぶっとんだ夜に。

壊・怪・戒・廻・快…
なにか特別ショックなことがあったわけじゃないんだけど
なんだか無性にイラだって、そのわりに空虚で、でも哀しくて、どこかうれしくて。
人の少なくなった商店街をあるいていると、まるでどこか知らないところにきたような
そんな心持ちがして。。。
今なら、カンタンにイけるだろう?
暗がりを歩く肉の塊に、誰かがそうつぶやいた。
はは…
おそらく、そうだな。
通りの反対側で、関係のない誰かが、笑った。
キミには関係ないだろうに。
今なら、確かにいける、だがそれは戻ることの許されない永遠の片道切符―
すぐ近くで、クレバーだが小憎たらしいヤツが、さも知ったかのようにつぶやいた。
だせー
最初に声をかけてきたヤツが、吐き捨てるように罵った。
キミらはいったい誰なんだろう。
なにが言いたい?
言葉を発するより早く、さっきのクレバー野朗が言った。
「たまには早くねましょうね」
はい。